このページは、No.1133 哉子がお伝えします。


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「サライ」のサビ・メロディーで「♪お金〜がな〜いの〜」と歌い上げる男性コーラス。
画面では、無限に広がる大宇宙。その中央から、愛の輪がかかる地球がズームイン。
そして番組タイトル―――“「お金はTV’s HIGHを救う」15分間テレビ”。
さらに、部屋でひざを抱えた険しい顔の拓哉と、番組進行役の西山喜久恵アナウンサーが、胸元に「HELP ME」とプリントされたTシャツを着ている。
今日の「TV’s HIGH」は、某TV局からクレームがあっても不思議じゃないくらい、懲りまくった構成。なぜに!?
それは、先週ゴールデン進出用に・・・と、フジテレビ編成・小中より託された8千万円を盗まれたことに端を発する。

拓哉「合い言葉は(Tシャツのプリント部分をつまんで)『HELP ME』。えー、あなたの愛、とは申しません。えー、お金を下さい!」
深々と頭を下げる拓哉。
その後の番組進行は、ずっと笑顔のまま無言で相槌うっていた西山アナにバトンタッチ、拓哉は溜息をもらしつつ険しい顔に戻る。

西山「現在、木村拓哉さんはお金に困ってます(ぺこっ)。是非、木村さんにお金を下さぁい(ぺこっ)。」
拓哉「よくそういうことを笑顔でハキハキと言えますね・・・。」
西山「今年のテーマは『夢・チャレンジ』。総合演出は元東京都知事・青島幸男でお送りします(ぺこっ)。」
西山アナの紹介に応えるように映った青島氏、張り切ってキューを出す。
すると、隣りのホテルの窓からレゲエな黒人が「HELP ME−−−ッ!!」と叫ぶ。
叫びにかぶさるようにファンファーレが鳴ると、これがやたら長くて、拓哉は終わりを伺うように視線を泳がす。
やっと終わった時に「なげーよっ!」と怒鳴る拓哉にちょっと驚いた西山アナだったが、ひるまず進行していく。

西山「さっ、木村さん、いよいよフィナーレですよね!?」
拓哉「はい!えー、この番組ですね、えー、15分間番組と言ってますけれど、今まで23時間45分、行われてきたもののラスト15分だけを、えー、放送していく、という番組です。」
西山「ま、ま、24時間放送しても、どうせ見たいところは最後の15分だけだろうってことですよね!?」
拓哉「んなこと、オレ言ってませんよ。」
2人、顔を見合わせる。若干気まずいムードが漂う。
西山「・・・いや、その方が木村さんも楽ですし。」
拓哉「いや、オレは24時間やってもいいって言いましたから。」
西山アナは、フィナーレだけの放送意図をカニの殻に例えて説明しようとする。
その例えは、いつまで聞いてても何処にどうつながっていくのかわからなかったので、拓哉は止めさせようと一喝。
拓哉の鋭い一喝に、西山アナは思わず下を向いたため、数秒沈黙。
数秒後、顔を上げた西山アナは何事もなかったかのような笑顔で進行再開。

西山「本日は『夢・チャレンジ』ということで、そのテーマにふさわしいチャレンジを、木村さん同様お金に困っている様々な方に行っていただいているんですが、そのがんばりの末の結果だけを見ていただきまぁす。」
拓哉「ホンット、すいません。ボクは24時間やってもいい!って言ったんですけどね。」
西山「偽善は結構でぇす。」ニコッ。
拓哉が「なんてこと言うんだよ!」と言いたげな眼差しで西山アナを見たところで、画面を覆うタイトルカード。と、同時に流れる音楽。

最初の『夢・チャレンジ』はロケットボーイズ。

24時間かけて手作りロケットを作り上げ、そのロケットで宇宙へ飛び立とう!という失業中の男性4人と、西山アナから紹介がある。
「チャレンジしすぎですよ。」と突っ込みながら画面に注目する拓哉。
画面からは見渡す限りの野原に横一列で並んで「翼をください」を浪々と歌い上げる、なぜかタキシード姿のロケットボーイズ。
あれ?ロケットは??
西山アナが地下に埋めてあると説明した時、突如爆音とともに火花と煙があがり、ロケットボーイズは煙の中に散ってしまった。
画面が部屋に戻ると、あんぐりと口を開け一点を見つめる拓哉。
西山「ロケットは無事あがるんでしょうか!?」
拓哉「いや今、結果・・・見えてますよ!?」
西山「(力を込めて)今のチャレンジに感動した、もしくは勇気を与えられた、というお金持ちの方、是非!お金を下さ〜い(ぺこっ)。」
拓哉は、信じられない!という表情のまま西山アナと顔を見合わせる。
西山「お金をいただく方法なんですが、直接スタジオに来ていただいて現金を手渡していただくか・・・こちら!」
西山アナは、説明中「無視してる・・・シカト!」と視聴者にささやいていた拓哉の目の前に、黄金色で”50万円BANK”の文字が入った筒状の貯金箱を出してきた。
西山「街で、ですね、全国160ヶ所に置いてあります50万円たまる貯金箱!こちらに現金を入れて下さい。50万×160=?」
拓哉「・・・(考)・・・8千万円です!よろしくお願いしまっす!」

次の『夢。チャレンジ』は
我らがADノッチ。お金もない、体力もない彼女が15分マラソンに挑戦!

拓哉「それ、ジョギングじゃないすか!?」
ノッチを呼ぶと、とある街の普通の歩道に白いラインを引いたスタート地点で、やる気満々のスタンバイ。
スターターもタイム計測係も準備OK。
ノッチ「(カメラに寄って)は〜い、木村さ〜ん。ノッチは、えー、お金も体力もないけど、一生懸命がんばりま〜す。」
拓哉「ノッチ、どれくらい走るの?」
ノッチ「えっ、あ、はい。15分です。」
拓哉「・・・えー、だから、どれくらい走るのかな!?」
ノッチ「15分で〜ぇぇす。」
拓哉「だから“分”はわかったから!距離はどれくらい走るの?」
ノッチ「スープの冷めない距離です。(はぁと)」
拓哉「ぉめ、近すぎんだろ!?それ。」
ノッチ「それでは木村さん。ノッチがもしリタイアするようなことがあったら、(さらにカメラに寄って)抱きしめて下さいね!」
拓哉「いーから早く走れー。早く。」
ノッチ「はーい。」

スタートラインに戻るノッチ、着ていたダウンコートを脱いで“HELP ME”Tシャツ&ショートパンツ姿になる。
拓哉の部屋から激励の言葉が飛ぶ。
スターターのピストルが鳴り響きノッチは走り出す。が、すぐさま第1給水所で思いきり水を飲む。
拓哉「早っ!!(呆)」

突然チャイムが鳴る。
この聞きなれない音を聞いて西山アナに尋ねると、これはお金を持ってきてくれた人がいる合図と言うので、拓哉は期待に胸を躍らせる。
西山アナの「どーぞーっ!」という言葉で入ってきたのは上野倉の娘マチコ。
拓哉「あれ?ちょっと待って・・・(悩)。」
西山「お名前は?」
マチコ「シゲタ イズミです。」
拓哉「おまえさ〜、上野倉のさ」
マチコ「しーっ!サクラですよ。」
拓哉「おまえがバラしてんじゃねーかよっ!」
ここで脈絡なく青島氏のキュー!再び隣りのホテルの窓からレゲエな黒人の「HELP ME−−−ッ!」
そして、さっきよりも引っぱる引っぱるファンファーレ。
やっと止まったところで、やっぱり拓哉も叫んでしまう「なげーよっ!」

マチコは模範的サクラ(?)で、ちゃんとお金の入ったペットボトルを持参していた。
入っているお金の多さにギョッとする拓哉、どうやって手に入れたか尋ねると、マチコは働いたと答える。
マチコ「私が親になって下で働く人達にベッドを売ってもらっているんです。下で働けば働くほど利益を減らしていくようなシステムを作ったので、それであがった利益のほんの一部を差し上げます。」
拓哉「・・・(考)・・・それ、悪いことだよね!?ねずみ講って言うんじゃないの?」
マチコ「え!?・・・私独自のビジネスだと思ってました。」
拓哉「いや、捕まるよ!?(手首に手錠がかけられた状態を模写して)ホントに。捕まる。これは。」
マチコ「・・・ごめんなさい。」
うつむくマチコ。そんな様子のマチコを見て西山アナ、「可愛いね〜」と笑顔で頭をなでる。
拓哉が「いやいや、そういうことじゃなくて。」と突っ込んだところで、一旦CM。

西山「さっ!”「お金はTV’s HIGHを救う」15分間テレビ”、青島幸男先生の総合演出でお送りしておりまーす(ぺこっ)。」
青島「キューッ!」
またまた隣りのホテルの窓からレゲエな黒人の「HELP ME−−−ッ!」、そしてファンファーレ。
拓哉、今度はファンファーレが鳴り終わる前に「うっせーよっ!もう!」と叫ぶ。

今度は、『夢・チャレンジ』と連動して全国のお金がない人に作文を書いてもらったので、それを紹介するという西山アナ。
テーマは「もし、8千万円があったら」。

別スタジオから、借金というコンプレックスに打ち勝つためにポルシェを買って整形する、と作文を読み上げる一介の主婦。
拓哉「いや、その前にさぁ・・・返せよ、金!!」
「『夢・チャレンジ』ですよ〜!?」となだめる西山アナ。しかし拓哉は変わらない調子で話し続ける。
拓哉「オレね、だんだんわかってきましたよ。お金がね、ないっていうのはね、人をどういう状況に陥れるか。それはねぇ、客観性をねー、失わせるんすよぉ!」
だんだんテンションが高くなるのに比例するように、手のアクションも大きくなる。

西山「だんだん木村さんが真実に近づいたところで!お金はTV’s HIGHを救う、チャリティーオークショ〜ン!」
コーナー用のファンファーレが鳴ると、拓哉にも気合が入って「うぉおっしっ!!」と気合一発。
自ら商品を提供する、と言うその商品は、身につけている三角形のシルバーで縁取った文字盤、黒いベルトの時計。
買った時は20万円だったと、ちょっと自慢げに時計を見せる。それをお幾らから?
拓哉「220まーんっ!」
西山「(笑)・・・ホント、客観性ないですよね。」
ぴしゅ〜っ!と効果音をつけながら時計を投げるように手から離す拓哉。時計は重力にまかせて転がる。
西山「えー、もう1人客観性を失っている木村さん、木村祐一さんに出品していただきたいと思います。」
拓哉「あ、あれ?ちょっと待って。いつの間にいたんですか?」
木村Y「ちゃっかりいました。」
木村Yは、トラの皮の黄色い部分で作ったハンカチをベランダ全面に干してほしいという希望を出品(?)。
拓哉「なに言ってんすか?」
ここで、しつこいほど脈絡なく青島氏のキュー!こんどは木村Yが「HELP ME−−−ッ!」。
そして、やっぱりファンファーレが鳴り響く。
拓哉「あの・・・客観性を失うと、もう自分がなに言ってるか、わかんなくなってきますよね!?」

上野倉「ただ〜いま〜。」
拓哉「『ただいま』じゃねーだろぉ!?」
上野倉「おい、おまえさぁ、おまえ街中の連中が指差して笑ってるぞ。なんだよ、その黄色いTシャツよー。」
拓哉「・・・てゆーか、なんでハダカなの?」
そう、入ってきた上野倉の上半身はハダカ。
上野倉「Tシャツくれよ。」
木村Y「・・・って、なんでハダカなんですか?」
上野倉「おまえさぁ、おまえ寿司屋行く前に寿司食うか?それと同じでな、Tシャツもらう前にはおまえ、Tシャツ着たらおかしいだろ、おまえ。」
拓哉「・・・なんか聞いてたら正しく感じてきた。」
上野倉「なっ。Tシャツくれよ。」
拓哉は上野倉に未使用のTシャツを素直に差し出す。
「着て下さい!」という拓哉の熱い言葉に「やった〜」と喜んだ上野倉だったが、それよりもイイもん拾った!と着る前にTシャツから手を離して50万円貯金箱を出してきた。
それを見た瞬間、拓哉は驚いて声も出ない。
拓哉「コレ・・・、この番組のやつですよね!?」
上野倉「(貯金箱をジャラジャラ振って)結構入ってるぞ、コレ。」
拓哉「いや、ダメですよ!取ってきちゃ、コレ。コレでお金集めてんすから・・・。」
上野倉「ばっかやろー!おまえ、今街中でね、コレをね、あの、お金のない連中がね、これを奪い合いになって血みどろになってますよ。」
拓哉西山「ええっ!?」
上野倉「おれはね、相当卑怯な手つかったからね、取れたよ(^_^)v」
拓哉「え、卑怯な手使ったんすか?内緒っすよ。」
上野倉「それで・・・あ、あ!キクちゃんだ!!」
拓哉「(ヘタレ顔で)だめだ、だめだ、この番組、んも〜〜〜、HELP ME〜〜〜(泣)」
こんなヘタレな「HELP ME」でもファンファーレはちゃんと鳴り響くのであった。

西山「さて!”「お金はTV’s HIGHを救う」15分間テレビ”、そろそろ終わりの時間が近づいてまいりました。」
西山アナの終始変わらない爽やかな進行ぶりに拓哉は呆然。
フィナーレでやらなければならないのは、集まったお金の集計。
集まったといっても、マチコ持参のペットボトルだけなんだけど。でも、これが結構入っている。
マチコ「57万円です。」
上野倉「えらいぞ、マチコ〜。」
拓哉「うわ〜、なんかすいません。結構、あ、集まるもんですね。」

おっと忘れちゃいけない、マラソン挑戦中のノッチ。ゴールも近いということで西山アナが呼びかける。
画面に映ったノッチ、挑戦中のはずが全力疾走中で、その表情には鬼気迫るものさえ浮かんでいる。
50万円貯金箱を両手でしっかりと押さえつけるように持って、なおも全速力で駆け抜ける。
10人ほどの一般の人々がピッタリと後から追いかけているから、そりゃ体力ないノッチでも全力疾走だ。
上野倉「な〜、大変なことになってるだろう!?」
拓哉「いや、ノッチ、おま、それ取られんなよ、絶対にーっ!持ってこいよーっ!!」
西山「がんばって・・・がんばって下さぁい!・・・さっ、それではですね、スープの冷める前に、ノッチさんのゴール地点となる喫茶コロンボに、私たち向かいましょう!」
一同立ちあがり部屋を出る。
拓哉は、部屋のカギを閉めるために皆を先に向かわせて、ジーンズのポケットからカギを取り出す。
拓哉「人間っていうのはね、成長する動物なんだよ。わかったな!?」
こう言い残して、部屋を後にする。そしてカギを閉める音。

ところ変わって喫茶コロンボ。
拓哉の部屋にいた人間がコロンボを埋めていき、最後に拓哉が駆け込んでくる。
“FINISH”と書かれた50cmほどのテープ(というよりは布)の両端を拓哉と西山アナで持つ。
西山「グランドフィナーレとなる喫茶コロンボに、えー、15分の激走に挑んだノッチさんがゴールします!」
拓哉「がんばれノッチ!!・・・ファイトぉぉぉ!!」
最後のゲキを飛ばす拓哉に、上野倉と木村Yが店内のTVを指差すと、拓哉の部屋の窓からゴールするノッチが映っているのが目に入ってきた。
拓哉は、「あーっ!!」と叫びながらTVに張りつく。
上野倉「なんで窓のカギ閉めなかったんだよっ!!」
青島「キューーーッ!!」
今度は拓哉の部屋から「HELP ME−−−ッ!」と叫ぶレゲエな黒人。
なんと!部屋にあったマチコのペットボトルと貯金箱を手に、そそくさと窓から退散していった。

【次回予告 父親ゆずりの性格の悪さは、決してDNAのせいではない の巻なのだ!!】

次回予告フリップの脇から拓哉が顔を出してひと言。「う・そっ!!」

☆ ちょ〜御勝手感想 from.レポ担 ☆

そんなに酷似していいの!?っていうくらいパクってましたね〜、某チャリティー番組。パクりながらも、ちゃんとTV’sHIGHとしてうまいこと成り立たせてますね〜。これこそ、夢・チャレンジ!?(笑)
番組の進行を西山キクちゃんにまかせることが出来たのもあって、今までの木村くんよりも表情やら口調やらの幅が広いように思えて楽しかったです(^^)。番組の進行役ってのもナカナカですが、やっぱり場の空気を読んで盛り上げるのが上手い人だよなぁ・・・と、改めて思いました。
西山キクちゃん、たった1回の出演のはずなのにエライはまりようです(爆)。どんな状況でも決して崩さないアナウンサーにとっては見本のような爽やかスマイルが、TV’sHIGHに入ってくると何故かこの世界の不条理の1つになってしまうんですね〜。
不条理といえば、妙に説得力のある上野倉持論!うむむ、確かに・・・と思わせる何かがあるのでしょうか!?中居くんの某社アーモンドチョコのCMで繰り広げられる不条理と似ている気がします(笑)。

 


前回から1週間も経つのに電池を買っていないのか!?
省電力モード(1/20の縮小画面、それ以外の通常サイズ部分は真っ黒)のまま始まった本日のTV’sHIGH。
手でメガホンを作って「こんばんはー!」と視聴者に呼びかける拓哉。

☆ ちょっとひといき 〜 本日の木村拓哉 ☆

  • 黒・赤の太めボーダーのセーターにブラックジーンズ。
    靴下は赤・白のボーダー柄。

「見えますかねぇ?」って、そりゃ見えるけど・・・小さすぎ(泣)。
そんな視聴者の泣き声が聞こえたのか?拓哉は「見えづらい!?じゃ、もうちょっとそばに・・・」とTV画面に近づくよう手招きする。

拓哉「・・・ぃややや、もうちょっと、もうちょい・・・あ、これぐらいでいいすか?・・・(少し顔を近づけて)もっと寄った方いいすよ。・・・せーの。」

次の瞬間、唐突に通常サイズに戻る画面。
サイズが戻る勢いと一緒に思いきり顔をカメラに近づけた拓哉のドアップ!!
あまりに近づいたために眉・目・鼻筋しか映ってなくて、魚眼レンズに映し出されるような顔になってしまっている。

拓哉「ちょっとだけビックリしたでしょ。・・・ちょっと大成功(^^)」

こんなちょっとしたイタズラに驚く視聴者を想像しているだろう楽しげな表情を浮かべて、拓哉はいつものカメラ前に戻る。
正座で座っていたのに一気にだらける。左足を立てひざにし、上体を後ろへ倒し、上体のさらに後ろに両手をついて溜息ひとつ。
今日は、かなり暇らしい。
カメラを置いている台に左足を投げ出して、さらに右足もそこに乗せ、だらけモードに拍車がかかる拓哉、組んだ両足の指先をぐにょぐにょ動かしながら現在の状況を語る。

拓哉「えー、ま、今・・・ドラマを、やってるんですけど。えー・・・検事の役でぇ、やってるんですけど・・・。角野さんが、なわとびを跳ぶ、っていうシーンらしいんですけど、もう3日ぐらい、待ってます。」

足をおろして、身体を乗り出しつつ画面にちょっと近づく。
あまりにも暇すぎて、暇な時じゃないと考えつかないことを実行したようで。
準備したのはビスタチオ。ある程度の量を入れた各段階ごとのグラスを料理番組よろしくカメラ前に置きながら説明する。
第1段階:皮をむく。⇒皮をむいたので半分くらい減ったように見えてしまう。
第2段階:薄皮をむく。⇒薄皮をむかれて緑がかった柔肌もあわらなビスタチオ。
第3段階:煎る前のコーヒー豆に見えてきたので煎ってみる。⇒黒々と煎られたビスタチオは・・・確かにコーヒー豆。
第4段階:コーヒーのように入れてみる。⇒拓哉の目の前に出されたコーヒーポットの中で山吹色の液体がユラユラしている。
コーヒーポットをちょっと寄せて、その脇から顔を出す拓哉は、満面の笑顔を浮かべる。

拓哉「ビスタチオコーヒー。えー、ボクは味は知らないんですけども、飲んだのが・・・この人!」

指差した先には、苦悩に歪んだような顔でドデンと横たわっている木村Y。
険しい顔でも寝息は安らかで、規則正しく上下するお腹とその上に組まれた両手。
拓哉は視聴者に同意を求めるように「暇ってコワイですよね〜・・・」と、つぶやいた。

さて、唐突ですが今回の街頭アンケート、暇な拓哉とは対照的な、忙しいサラリーマンの皆様に聞いてみました。
『あなたはトム・クルーズに似ているか?それともブラッド・ピットに似てるか?』

拓哉「Are you Tom cruise?or Brad pitt?or ・・・died!!」

最後の「or」の後、親指で左から右に首を切るようなアクション。顔にも力が入って「い〜っ」と食いしばる。
「died」は強調しまくり「どぅわ〜〜い!」と言う感じで、木村Yを指差す。
何かを察したかのように急に苦しそうに咳き込む木村Yに驚いた拓哉、思わず離れて木村Yの様子を伺う。

画面左にトム・クルーズ、右にブラッド・ピット、中央に縦書き「あなたはどっちに似てますか?」
白髪まじり、おでこ面積広め、下ぶくれの頬とかっぷくのいいお腹に目をひかれる、どこをどう見てもトム・クルーズ、ブラッド・ピットとは程遠い、ちょっと太めなサラリーマンに街頭インタビュー。
サラリーマンが「ブラッド・ピッド!」と答えて満足気な微笑みを浮かべたところで、タイトルカードが画面を覆う。と、同時に流れる音楽。

拓哉が何かを話し始めようとした時に、拓哉の肩越しから覗き込むように、「何やってんの〜?」と青島氏登場。
拓哉、思わず距離をおいて身構える。
暇ゆえに少々ダラケ気味の拓哉に、青島氏は親指と人差し指で鼻をつまむように促す。素直に鼻をつまむ拓哉。

拓哉「こうすか?」
青島「うん。で、ぎゅ〜〜〜っとしてごらん。」
つまんだ指をちょっとずつ上の方へずらしながら、力を入れる。
拓哉「い、痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!(←早っ!)」
青島「ぎゅ〜〜っと押してごらん。うん。そしてさ、こうやってみるとさ、(指を鼻からはずして目の前に)なんか光ってる。この油をな、何とか利用する術はないかな!?と思って考えてみたんだがね。」
拓哉「ああ〜〜(何度かうなずく)・・・オレ、そこまで暇じゃないっす!」

それはさておき、すごい大変なことに気がついたという青島氏。これを見てくれと、拓哉に1枚の紙を差し出す。
拓哉は受け取って、ちょっと身を乗り出しつつ紙を見入る。視聴率表だった。
青島氏が言うには、この(「TV’s HIGH」放送の)時間帯に放送されている全ての番組の視聴率集めても20%に満たない、ということらしい。
拓哉、紙から目線をはずし、上目使いで考える。考え中は無言なので、しばしの沈黙。

青島「・・・そうなんだよ!」
拓哉「何も言ってないっすよ!まだ、オレ!」
青島「なっ、だから80%取ろう!そのためにはな、ゴールデン行かなきゃだめだよ。」
拓哉「はあっ!?」

ゴールデンに進出するために。
青島氏は、信憑性がないながらも今だ存在する権力を使ってフジテレビに圧力をかけて切れ者を連れて来た、と言いながら立ち上がりドアの方へ。
「誰すか?」と不安そうな拓哉の部屋に、入って来たのは、丸顔のふっくらした女性。
見た感じ・・・丸い片桐はいりってトコでしょうか!?(爆)
浅緑色のジップアップのブルゾンにあずき色のパンツ、赤いネックピースで社員証を(バックステージパス風に)首から下げているその女性は、手にしたバッグを足元に置き、前で手を組み直立。
見上げた拓哉、面識のある人間だったようで、カメラに向かって視聴者のために・・・と断ってから改めて女を見て「誰だ!」と問う。
丸い片桐はいり、その場に正座して自己紹介から始める。

小中「フジテレビ編成部の小中ももこです。ハイッ!私が来たからにはもう大丈夫です!木村さん!80%取りに行きましょう!!」
拓哉「・・・どこ行くの?」
小中「月9ですよ、月9!」
拓哉「・・・今オレやってんじゃん。」
小中「あ゛ーーー・・・(困)」
拓哉「『あ゛ー』って、見てないんでしょ。」
小中「しっきゅうぅぅぅ!!」
小中、自分で自分を抱くように両手を身体に巻きつけ、くしゅっとした表情で首をすくめた。
拓哉「・・・何それ?その『しっきゅう』って何?」
小中「しっ・きゅうぅぅぅ!・・・はっ!(呪縛から解けたように普通に戻り)じゃ、月曜9時半からやりましょう。月9半ってことで。」
半分を表す幅を両手で作って拓哉に笑顔で示す。
拓哉「・・・いや、あれは1時間番組だから。」
小中、ううぅ・・・と唸りながら鼻の頭をぎゅ〜っとつまんで、その指を見る。「面白い」と言いながら笑顔全開で何度もつまむ。
小中「ピカピカしてる〜!」
拓哉「・・・親兄弟いるんだろ?」
まだ鼻をつまみながら、うんうん!とうなずく小中。
拓哉「もう全然、信用できねぇからさ・・・もう、いいよ。だいじょぶ。」
小中「(鼻をつまむのをやめて)じゃ、誰の言うことを信用するんですか?」
拓哉「もう、自分以外は、自分自身・・・しか、さ、信用、できないから。ねっ。」
小中「わかりました。じゃ、着替えてきます。」
拓哉「いやいや、着替えなくていいからさ。」
小中、すくっと立ち上がり、持ってきたバッグとともにドアの方へ消える。
拓哉「着替えるってまさか・・・おまえがそんなカッコしてくんじゃねーだろ。・・・(カメラに向き直り)えーっと、ですね、えー、TVの前の・・・(ドアの方を向いて)う、うわっ!!(驚)」
拓哉(小中)「木村拓哉に着替えてきました。」

☆ ちょっとひといき 〜 木村拓哉・小中着用バージョン ☆

  • 見た目はどこから見ても木村拓哉。
    髪はストレートで、うなじ辺りまでの長さのせいか首に沿うように外ハネ気味。
    眉から額を隠すほどの太さの赤いバンダナを頭に巻いている。
    茶色のインナー、ブルージーンズに赤茶色のレザージャケット。
    声色も拓哉そのもので、話し方は太めの声でロッカーっぽい口調。
    がんばれ世良さん(@スマスマ)やってる木村拓哉が1番近い雰囲気。

拓哉「誰?」
拓哉(小中)「編成の小中ですよ。ま、私の中の木村さんのイメージってこうですから。」
拓哉は驚いた表情のまま、カメラの方を向いて、小中を指差しながら視聴者に尋ねる。
拓哉「・・・オレだよね!?」
拓哉(小中)「ちょっと待って。背中のチャックは見ないでね。」

すぐさま見ようとする拓哉に、「やばい」と連発して見せてくれない小中。
あまりに精巧な着ぐるみをマジマジと見続ける拓哉に、証拠とばかりに黒いビニール袋を取り出して見せる。
そのビニール袋には「木村拓哉セット」と書かれていて、小中曰く、1,800円だそう。
着てみる?と言う小中の言葉に試着することになった。
着替えのために立ち上がった拓哉は、ちょっとワクワクしながら小中と一緒にドアの方へ消えた。
しばらくすると、拓哉(小中)が戻ってきて、拓哉がいた位置にしゃがんだ。
その後すぐ、おずおずと部屋の中に入ってきた拓哉は、拓哉(小中)と同じ世良さんチック。
拓哉(小中)に似合ってると言われても、中身も外見(そとみ)も自分という変な状況にいたたまれず、背中のチャックに手を添えながら立ち上がり再びドアの方に消える。
拓哉が、世良さんチックな木村拓哉を脱ぎ捨てて戻ってきたところで、拓哉(小中)、本題に入る。

おもむろに番組予算を尋ねてくる拓哉(小中)に、拓哉は正直に「12万ぐらい」と答えると、拓哉(小中)は鼻でせせら笑う。
ゴールデンの予算はケタが違う。「ン千万!」と力強く答える拓哉(小中)に、「・・・マジすか!?」と驚く拓哉。
続けて拓哉(小中)は、「TV’s HIGH」がゴールデンに進出すると「ン千万−12=ン千988万!」儲かる、と説明する。
2人立ちあがって万歳三唱すると、隣りのホテルの窓が開き、世良さんチック木村拓哉が「バンザーイ!」と顔を出した。

拓哉「今、もう1人・・・いましたよ!?」
拓哉(小中)「・・・ま、売れてるからね〜。」
拓哉「・・・なんかやだな〜。そう、それ、売れてるって・・・」
拓哉(小中)「こないだなんかー、角野さん!これ、買ってたんだよね〜。」
拓哉「えっ?」
拓哉(小中)「なんか、ドラマに使うって。そこで収録やってたよ。お台場で。」
拓哉「・・・だからオレ、呼ばれないんだ・・・。ちょっと、部長・・・ひっぱたいてきますね。」
拓哉(小中)「お、おうおう、行って来い!」
拓哉が部屋を出るのを確認して拓哉(小中)、まんまとカメラ前におさまって、ひとつせき払いした後話し始める。
拓哉(小中)「えー、木村が、出てったんで、えー、木村スーツを着た角野卓造さんをご覧下さい。」
拓哉(小中)は、TV局キッドのつまみを引いた。

 

 
「HERO」第2話【帰れない2人】(2001・1・15 On−Air)
開始より45分(CM抜きの場合38分40秒)、坂ノ上弁護士と対峙するシーン
※「(*番号)」は小中の同時解説とリンク。

坂ノ上「私はね、未来ある若者のことを考えるべきだと言っているんですよ。」
坂ノ上を見据える公平(*1)。
公平「いきなり人を突き飛ばすようなヤツをね(*2)、ここじゃ『未来ある若者』なんて言わねんだよ。え!?」
坂ノ上から笑みが消える。
坂ノ上「口の利き方に気をつけろ。(検事たちをを見ながら(*3))君たちだってこんなつまらない事件に時間をかけている暇はないでしょう。」
怒りの表情を浮かべていた公平(*4)、坂ノ上の言葉にキレる。
公平「つまらないって」
牛丸「そいつは違うなぁ!」
全員振り返り牛丸を見る(*5)。牛丸を中心に全員が映る引きの画から段々牛丸にズームイン(*6)。
牛丸「先生・・・人が1人死んでるんですよ。どこがつまらない事件ですか!我々検事はね、プライベートも削り残業〜」
 

 
小中「(*1)えー、ここはね、まだ木村本人ですね〜。木村本人。(*2)で、もうすぐ。角野さんに変わります。(*3)この弁護士さんがね〜、パッとみんなを見る!きますよ〜。さっ、そろそろ角野さん。(*4)こっから!!はい、こっから!これ角野さん。(*5)全然わかんないっしょ?これね〜、見分けがつかない!(*6)で、これが不思議なシーン。角野さん本人と木村スーツを着た角野さんが一緒に映ってる!・・・ということは、これは、合成のシーンだね。」

この先の牛丸部長のカッコいい!ってとこなんだけど、とりあえずCM。

拓哉(小中)が「(ゴールデンで)やるの?やんないの?」と、せっつくのに、拓哉は即答できず渋い顔を見せている。
そんな拓哉に業を煮やした拓哉(小中)は小声でブツブツ文句を言いながら、立ち上がり背中を向ける。
ぴしゅんっ!という音がしたかと思ったら、拓哉(小中)は白装束の帯をといた黒髪美人に変身し、着物の襟をつまんで広げた。
「うわぅっ♪」と語尾にハートマークがつきそうな叫びをあげた拓哉、広げた着物の中をのぞいて「やりますっ!」と即答。
拓哉の返事を聞いて、ぴしゅんっ!と元に戻った拓哉(小中)は、半ば呆れ顔。

拓哉(小中)「っとに、わかりやすいなー。そういうとこ、あるもんな。」
拓哉「・・・いや、でも、1回でン千万じゃないすか。じゃ、何ヶ月かでン億円になるわけですよね!?」

拓哉の問いに力強くうなずく拓哉(小中)。何やら想像をめぐらし無言になる拓哉。
拓哉(小中)が「なんだよ!」と尋ねても、もう聞こえない。
ぼーっと上を向く拓哉の額の中心に百円玉程の黒い穴が現れて、ブラックホールに吸い込まれるように拓哉の空想世界へ。

暗闇に浮かぶ古風なかさに覆われた部屋のライト、そこからスイッチコードがのびているのが見える。
見上げるようにスイッチコードの下に立つ拓哉。まるで「蜘蛛の糸」(@芥川龍之介)。
コードをつかもうとして手をかざすが、触れないのか触らないのかコードの周りで手のひらを左へ右へと泳がせて、そして指を鳴らす。
すると何処からか現れた細く長い指のきめ細やかな白い女の手が、コードの先のつまみを優しく包み引っ張った。暗闇に灯りがともる。
その瞬間拓哉の目に飛び込んだ女の手がまぶしく見えたのか、目を細め恍惚の表情を浮かべて吐息をもらす拓哉。
そして今にも食らいつかんばかりの距離で女の手の下でクルリと1回転して・・・ぱくっ!!
拓哉が半ば飛びつくように食らいにいくのと同時に女の手はするりとつまみを離す。結局、拓哉の口に収まったのはコードのつまみ。
予期せぬ結果にくわえたつまみを離せずに目だけキョロキョロ動かして辺りをうかがう拓哉。
拓哉が釣り上げられた魚に見えてきたところで、現実世界へ。

ぼーっと空想の世界へ入り込んだままの拓哉。その前には、いつの間にか札束ぎっしりのジュラルミンケースが置かれていた。
世良さんチック木村スーツを脱いだ小中が3つほど札束を持って不敵な笑みを浮かべている。
「フェチですね〜」と言葉をきっかけに現実に戻った拓哉、目の前の札束を見てビックリ!!

拓哉「何これ!すげっ!」
小中「(手にしていた束をケースに戻して)当座の制作費、8千万です。これでゴールデン向けの番組、作って下さい!ねっ!」

最後の「ねっ!」の時にいきなりレゲエな黒人に変身したので、そんな小中におびえながら拓哉は「がんばります!」を繰り返す。
拓哉の返事を聞き、小中は「仕事は終わった」という風情でレゲエな黒人に変身したまま去って行った。
半ば呆然としながら、視聴者に向かって「お金置いていったよ、8千万。」と確認するかのようにつぶやいた瞬間、電話のベルが鳴る。
拓哉は視聴者に向かって「すいません!」と言いながら受話器を取る。

拓哉「もしもし?」
電話「拓哉くぅん?」

聞きなれない、色気漂う女の声。
「きれいな手はお好き?」と続けて問いかける女の声に、さっきの空想世界の手がよみがえった拓哉、とろんとした表情で「大好きです。」と答える。
さらに下の喫茶店に誘う女の声に、拓哉は「行きます!!」と即答、受話器をおいてダッシュで部屋を出た。

ところ変わって下の喫茶店、受話器を持つ女の手が映る。
「待ってるわん(はぁと)」と話しているのは、店の女に受話器を持たせた青島氏。
「彼に頑張ってもらわないと困るからね。」と言葉をかけた青島氏の視線の先には、大きくうなずく小中が座っていた。
青島氏は、携帯を取り出して拓哉の部屋に再び電話する。
喫茶店のTVに映る拓哉の部屋から、電話のベルが響く。受話器を取ったのは木村Y。
青島氏は5万円あげるから、と何か指示しはじめた。木村Y、5万円に負ける。
そこへ拓哉登場。喫茶店のドアを開け入ってきた拓哉は急いで来たようで、ちょっと咳き込みながら青島氏に話しかける。

拓哉「あの・・・」
青島「あ、木村くん。」
拓哉「あ、どうも。」
青島「ゴールデンやるんだって?」
拓哉「いや、ま、そんなこと、どうでもいいんすけど、あの・・・手のきれいな、女の人いませんでした?」

小中「へっ!?」とカメラに向かってカワイコぶりっこポーズ。

拓哉「おまえじゃねぇよ!」
青島「もしかして君、TV本番中じゃないの?」
拓哉「へっ?あっ!」

喫茶店のTVを見た拓哉の目に飛び込んできたのは、画面を覆う手書きフリップ。

拓哉「【ご自由に】!?【お取り下さい】・・・」

フリップがはずされると、ジュラルミンケースの札束に群がる数本の手。

拓哉「あーーーーっ!!」

拓哉、猛スピードで部屋に戻ったが時すでに遅し、ジュラルミンケースは持ち出された後だった。
あったはずのケースのぬくもりを探って目線は泳ぐ。

拓哉「はっ、せん、まん・・・」

【次回予告 次週、嗚呼8000万円返済計画。金融腐食列島の津々浦々で、幸せの黄色いTシャツが風になびく の巻なのだ!】

☆ ちょ〜御勝手感想 from.レポ担 ☆

あっちを見ても木村くん。こっちを見ても木村くん。加えて久利生くんまで見れちゃうなんて・・・うひょひょ〜っ!!(壊)ああぁ、なんて至福の15分(*^。^*)
木村拓哉セット、マジで商品化してくれないかなぁ・・・。1,800円だったら迷わず買うぞーっ!いっぱい買うぞーっ!それ、ヘタな政策より確実な景気対策になりそうですよねぇ・・・(爆)
他、ツボだったのは木村拓哉の空想世界。官能的でなんて淫靡、さすがエロ全開!と思ったらそれだけじゃなかったのが、これまたGoo!スイッチコードくわえたまま動けなくなってるおマヌケさんぶりが・・・いやはや、心底笑わせてもらいました(^0^)。情けない顔の木村くんも嫌いじゃない・・・というかか、かなり好きです。(←ばか(笑))
でも、ちょっと誤算が・・・(ー_ー;)
スイッチコードくわえた顔と、冒頭の魚眼ちっくな顔のおかげで、最近木村くんを見ててたま〜に「あ、今の顔、魚っぽい・・・」と思ってしまう私がいたりします。くうぅ!誰かなんとかして下さい(笑)

 


☆ 前回のあらまし ☆
presented by.謎のイタリア人女性 (画面上は前回のダイジェスト)

  • 先週ハ「バカッ!」ッテ言ッテ、ゴメンナサイ!
    木村サンハ、青島サンニ、ソソノカサレテ、ドラマ作ッタノデス。
    シカシ脚本書イテルノガ、イカンセン、本物ノ脚本家ダケド馬鹿ナ宮藤官九郎ダッタノデ、指人形ニ、ナッテシマイマシタ。
    木村サンガ怒ッテ、ナントカ普通ノドラマッポク「記憶を失った女が出てくるドラマ」ニ、ナリマシタ。
    シカシ、変ナコト書キ込ム人ガ居タリ、脚本勝手ニ書イチャウ人ガ居タリシテ、モウ、メチャメチャニナッチャッタノデス。

ここでタイトルカードが画面を覆う。と、同時に流れる音楽。

ドラマへの道は続いているので、前回同様やたらと人口密度が高い拓哉の部屋。
脚本家・宮藤は、「早く話を戻して〜」と文句を言うひかりをたしなめて、話を進めるべく新しい紙を手に取る。
「こんなんで80%とれないぜ」という淳の一言で、拓哉が、数字(視聴率)を取れる要素を入れていこう!と提案する。
ひかりから「動物とか?」と案が出る。ハイ、決まり!動物を入れるように宮藤をせきたてる拓哉。
促されるままに話の先を書いた紙が、すっかりスキャナー係におさまった木村Yに手渡され、スキャナーに通されてる。
そして、グルグル回る渦巻き画面になった。
 

 
拓也とひかりが再会を果たした喫茶店からはじまる。
拓也はコーヒーを口に含み、カップを置いて話し始める。

拓也「あなたですよね、彼女の元同僚だったって人は。」

神妙な空気が流れる。そんな空気の中では拓也の顔つきも神妙だ。
しかし、拓也の胸から上が映し出されると、頭上にはその場の空気に到底そぐわない1羽のハト。

拓也「教えて下さい。3年前に何があったんです?」

拓也の言葉に動揺を見せる淳の頭上にも、同じように1羽のハト。
淳の後ろ、カウンターにいる上野倉と木村Yの頭上にも、それぞれ1羽のハトが。

「・・・何故そんなことを聞くんだ?」
拓也「彼女の記憶を取り戻したいんです。」

カメラはさらに引いて喫茶店全体を映し出すと、それまで見切れていたカウンターに青島氏、ノッチ、サエが座っている。
彼らの頭上にも1羽ずつハトが。

「え?彼女、記憶喪失か何かになっているのかね!?」
拓也「はい。・・・3年から先の記憶を全く忘れてしまっているんです。」
「本当かね!?」
拓也「はい。(うなづく)」
ひかり「砦くん。」
拓也はひかりの声がする方を見上げる。すると、喫茶店に現れたひかりの頭上にも1羽のハトがのっていた・・・。
 

 
宮藤
「ねっ!なかなかサイコ・サスペンスな感じになってきたでしょ!?」
拓哉「・・・全然サイコじゃないすよ、これ。ヒッチコックの、なんか、『鳥』っぽいよ。」

拓哉の文句にあまり動じない宮藤。
このまま押し問答になっちゃう!?と思ったところで、それまで影の薄かった青島氏がまた茶々を入れはじめてきた。

青島「さっきから黙って聞いてりゃ何言ってんだよ〜。これからの時代はね、ホームドラマ!」
拓哉「えっ!?」
青島「今書いてるから、ねっ!」
拓哉「あ、意地悪系じゃないの?」
周りから笑いが起こる。
青島「昔とった杵柄。ハイッ!」
青島氏から新しい紙が渡され、木村Yがスキャナーに通す。グルグル回る渦巻き画面。
 

 
再び、全員がハトをのせたままの喫茶店。

拓也「よぉ〜し、みんな、家にメシ食いに来ないか?」
「(立ち上がって)いいね!」
木村Y「いいんですか?」
青島「そういえば、ちょうどお腹減ってたんだぁ。」
上野倉「僕もいいかな?」
ひかり「わたしもいい?」
ノッチ「私も!」
サエ「銀シャリでお願いしますよ、木村さん。」
拓也「(サエに向かって)君はくさいメシを食っていたのか?」
サエ「はい。」

場面変わって拓也の部屋。とりあえず頭上のハトはいなくなっている。

拓也「あ、遠慮しないでね。」

拓也を中心に段々引いていく画面。(視聴者側で見て)左から木村Y、ノッチ、淳、青島氏、拓也、サエ、上野倉、ひかり。
全員で横長のテーブルを囲み、茶碗に山盛りの銀シャリをほおばる。

青島「しかし、白いご飯ってのは美味いな。」
ひかり「ね、マヨネーズなぁい?」
拓也「マヨネーズ?なに、どうして?」
ひかり「白いご飯にマヨネーズかけて食べると美味しいのよ。タイコおばさんに教わったもん。あっ!それで思い出したんだけど、タイコおばさんのところに下宿してた、あの男の人の名前って、なんだっけ?」
拓也「わからないよ〜。だいたい”タイコおばさん”知らないもん。」
ひかり「あ、そっか。」
拓也「それよりさ、耳かきの先端についてる、あの、白いフサフサしたものって、名前なんて言うの?」
全員「知らな〜い。」
木村Y「座布団の、あの、四隅から出ている糸、あれ、なんて名前?」
全員「知らな〜い。」
「カレーライス入れる、魔法のランプみたいなの、あれ、名前なんて言うの?」
全員「知らな〜い。」
上野倉「野球帽のてっぺんについてる、あの丸いの、あれ、なんて名前?」
全員「知らな〜い。」
拓也「三角形の秘密ってなに?」
全員「えっ?」
拓也「♪三角形の秘密はね、教えてあげないよ」
全員「♪にゃん!」
拓也「あれって何?」
全員「知らな〜い。」
拓也「世の中って知らないことばかりだね〜。」
全員で納得の高笑い。
 

 
拓哉
「・・・ホームドラマにも何にもなってないっすよ。これ、大喜利じゃないっすか。」

文句を言う拓哉を「しょうがない」の一言であしらい取り合ってくれない青島氏は、次の紙を宮藤に渡す。
今度は、「ホームドラマには勢いがない」という上野倉の一言で、ハイ、決まり!勢い出しましょ。
宮藤は勢いをつける文字を書き足して、木村Yにその紙を渡す。
拓哉はスキャナーに通される紙を見て不安になる。

拓哉「なに?”軍団”って・・・」
グルグル回る渦巻き画面。
 

 
サエ「おかわり!」

さっきと同じくテーブルを囲む人々。さっきと違うのは、全員がサングラスをかけていること。
おおっ!それは大門(@西武警察)じゃないですか。

上野倉「こうやってサングラスかけてると、ご飯を早く食べなきゃいけない気になるよね。」
木村Y「なりませんよ。」

その割に、全員が一生懸命ご飯をかきこんで食べている。

青島「そりゃそうとさ。古いトランプって何故あんなにクサイのかね?」
全員「クサイね〜。」
ひかり「お風呂のフタもクサイよね〜。」
全員「クサイ、クサイ。」
ノッチ「でも、あの、足の、あの、ツメの、あの、脇のところにある黒いヤツ、1番クサイよね〜。」
全員「クサイ、クサイ。」
拓也「友達ん家ってクサイよね。」
全員「クサイ、クサイ。」
上野倉「崖ってクサイよね。」
一瞬、沈黙。
拓也「ん?・・・崖ってクサイですか?」
サエ「うん。意外とカビクサイんですよね。」
全員「クサイ、クサイ。」
「あの、オレの友達でよ、歯クサイの匂いかぎながら話すヤツいるんだ。」
全員「えっ?」
「いや、こんな感じだよ。(前歯に小指をつけては離し、を繰り返しながら)『ふ〜ん、そうなんだ。人間関係って大変だよね。わかるわかる。飲みに行こうよ、ぱーっと!』」
 

 
クサそうに顔をゆがめる拓哉。
「人間臭さが出てたでしょ?」という宮藤に賞賛の拍手を送ったのは淳だけ。
拓哉は「人間臭さじゃなくて、クサイ話してるだけじゃん!」と突っ込むし、ひかりは自分の記憶喪失がどうなったか問い詰めるし。
人間クサイのもただクサイのも飛んじゃって面倒クサくなった宮藤は、ひかりの記憶を戻す!と言って新しい紙を木村Yに渡しスキャナーへ。
 

 
またまた戻る、拓也の部屋でテーブルを囲む人々へ。

ひかり「んっ!思い出した!私、あなたたちが大キライだったのよ。だから記憶を消したの。」
拓也「そっか・・・。じゃ、みんなで彼女に謝ろう。」
全員、茶碗と箸をテーブルに置いて、「すみませんでした」と、深々と頭を下げる。
そして再び何事もなかったかのようにご飯を食べ続けた。
 

 
ひかり
「なぁに、これ?メチャクチャじゃない!」
拓哉「おまえ、ホントにドラマ書いてんの?だからアレなんじゃない?(「ロケットボーイ」が)休止なんじゃないの?」
宮藤「ふあぁぁっ!おまえ、一番気にしてること言ったな!」
一番気にしてることには一番反応してしまうのが人間といふもの、とうとう逆ギレ最高潮に達した宮藤が身を乗り出す。
宮藤「いいか、おまえら、だいたいうるさいよ!だいたいね、脚本家ってのはドラマの支配者なんだよ。もうおまえら、オレの書いた通りに言やーいんだよ!」
宮藤、新しい紙を自らスキャナーへ投入。木村Yが手際よくレバーを回す。
グルグル回る渦巻き画面。
 

 
何回目だろう!?拓也の部屋でテーブルを囲む人々。
突然すくっとその場に立つひかり。

ひかり「女の人生につじつま合わせは必要ないの。ただその時輝いていたい、それだけなの。だから許して。」

拓也、茶碗と箸を置き立ち上がり、テーブルを1歩踏みしめて(よい子は真似しないでね♪)、ひかりの対局(視聴者側から見て左側)に立つ。
そして、ちょっと舞台調(竹の塚!?(笑))の台詞まわしでひかりに応える。

拓也「ああ、許すとも。なんて素晴らしい人間ドラマなんだ!これを書いたのが神様だとしたら、神様は天才だな。」

青島氏がその場に立ちテーブルに左足を乗せ(これも、よい子は真似しちゃダメですよ♪)、身を乗り出す。

青島「これで万事言うことなし!」
拓也「都知事もこう言ってる。」
「おおっ!ならば、それはそれでいいに決まっている。」

淳もその場に立つ。他の人々も次々と立ち上がり、青島氏を中心にして全員がカメラを見据えた。

青島「ここでお知らせがあります。世界都市博はとりあえず中止。あと、破綻した信用組合に300億円の公的資金投入なし。これは公約でしたからねっ。」

一同、青島氏に拍手を送る。
画面は変わって、都知事当時の青島氏の映像が入り始める。
 

 
拓哉
「ちょちょちょちょ、ちょっと待って!」

この声で、現実の拓哉の部屋に戻ると、取り乱した宮藤がいつの間にか古新聞を手にしていた。

拓哉「なに古新聞なんか入れてんの?ねぇ!」

拓哉の声に耳を貸すことなく、宮藤は「うわーっ!!」と叫びながら古新聞をスキャナーし続ける。
あまりの混乱ぶりを見かねて、周りの男衆が宮藤を取り押さえた。

拓哉「そんなことしたらフィクションとノンフィクションの差がなくなるっつーの!なぁっ!」
宮藤「結局な、フィクションはノンフィクションには勝てないんだよ!もうな、おれはドラマなんかやめた!もう明日から、オルゴール職人として生きてやるーーーっ!!」

取り押さえられたままだった宮藤は、拓哉たちの腕を振り払いながら言い放ち、周りの静止もきかずスキャナーに次々と古新聞を投入し続けた。
 

 
青島氏が都知事だった頃を象徴するジュリアナのお立ち台ギャルの映像が、渋い声の回想ナレーションと共に流れ出した。

『かくして世界都市博は中止。破綻した組合への特別融資は青島都知事の公約通り停止。それを民意と解した大蔵省は銀行の護送船団方式を放棄。大型金融機関が次々と破綻した。日本のバブル経済の崩壊が決定的になったのである。』

再び都知事時代の青島氏、そして都市博跡が映し出された後、画面は拓哉の部屋へ。
 

 
興奮のあまりひきつけを起こした宮藤を押さえようとしているその中央で、拓哉はほぼ90度の角度で首をかしげてカメラを見る。

拓哉「・・・あれ?結局バブルにとどめを刺したのって、青島さん・・・ってことですよね!?」
青島「あれでも遅すぎたくらいだよ」
拓哉、かしげていた首をもとに戻して今度は青島氏を見る。
拓哉「じゃ、なんでもう1回バ、バブルってことなんすか?」
青島「ん!?・・・まははははは」

固まった空気が漂ったところでCM。この間拓哉の部屋では何が起こっていることやら・・・。

さっきまでの人口密度とは打って変わって一人になった拓哉の部屋。
拓哉はTV局キッドにひじをつき、頬づえついて思いっきり溜息をついた。

拓哉「えー、全員酔っ払いました!うー、こう、(胸に手をあて)気持ちを、立て直す前にですね、”建て直した方がいい家”をご覧下さい。」

TV局キッドのつまみを引くと、今にも壁が崩れ落ちそうな家が映る。
家の前に駐車しているワゴンに、軒下の骨組みがややかぶさっていて非常に危険な状態が見てとれる。

拓哉「あぶねー!あぶない。あれ、前の車がちょっとどいたら、(頭上から手を振り下ろして)どーんっ!!ってなりますね。建て直した方がいいですよ。」

そこへ、ノッチが新聞をひろげて読みながらやって来た。

拓哉「なんだよ!まだいんのかよ〜。」
ノッチ「木村さん、青島さんってバブルにとどめ刺した人なんすね〜。」
拓哉「なのにオレにバブルを復活させようとしてんだよ。わっかんねぇよ、あのヤロー。」

と、突然スモークを貼ったように暗くなる画面。そして画面右隅には「電池を交換して下さい」の文字が。
ノッチがそれに気づき「あっ」と声をあげた瞬間、どぉぉん!と、何かパワーダウンしたような音。

拓哉「なに?どしたの?」

何が起こったのかわからず辺りを見回す拓哉に、「木村さん、電池切れ」とノッチが教える。
拓哉は、あまりの唐突さにもう1回聞き返す。ノッチはさっきよりちょっと強い調子で「電池!」と答えて、画面右隅を指差した。

拓哉「えっ?えっ?これ、てゆーか、これ・・・えっ?電池で動いてんの?」
ノッチ「そうですよ!知らなかったんすか?今まで・・・」
拓哉「えっ、じゃあさ、じゃ、このケーブルはなに?・・・(ケーブルをたぐりよせながら)これ、コンセントじゃん。」
ノッチ「(小声で)コンセントじゃないでしょ。」
たぐりよせたケーブルの先は・・・。
拓哉「・・・あっ、カメラ!」

手にしたカメラをのぞく。すると、単2サイズの電池が映し出された。
拓哉「電池!?・・・(カメラのレンズが左へ旋回して)・・・あ、ゴング。」

ゴングの上からトンカチが振り下ろされる。
かーんっ!!
ゴングの音が響いた途端、右隅の文字が「省電力モード」に変わり、1/20の縮小画面がTVの中央に。
縮小画面以外の通常サイズ部分はまっくろけ。

拓哉「ちっちぇーーーっ!!」
1/20の画面じゃ、どんなに顔を近づけても小さいまま。
省電力モードは音声にも影響するのか、どんどん早送りしてるような可愛い声に変わっていく。

拓哉「ちょっと・・・やばいって!!ちょっと、電池買ってこよう!」
ノッチ「ちょっとダメすよ、木村さん。」
拓哉「電池・・・」
ノッチ「だってコレ!」
ノッチが差し出したのは毎度おなじみのゴボウ。
拓哉「これって・・・ゴボウ(5秒)前!・・・なんだよ!これ。」

拓哉、ゴボウを投げて次回予告フリップを手に画面を覆う。

拓哉「・・・ちっちぇーーーーーっ!!」

・・・っていうか、見えないよぉぉ!!(号泣)
 

☆ ちょ〜御勝手感想 from.レポ担 ☆

はちゃめちゃな番組でありつつも、木村拓哉の飽きない魅力をさりげなく見せてくれるって素晴らしい・・・(爆)
ハトが頭に乗っててもイカス男だぁね、まったく。大門サングラスもよくお似合いで・・・(^。^)
全員が真顔でハト乗せたり、大門サングラスしてたりするので、結局笑えるのがよいですな〜。
白いご飯にマヨネーズ、私も大好きです(小さい頃そればっか食べててじんましん出しちゃったことあるけど(^^;)。是非お試しあれ。
バブルをもう1回起こそうとしている青島氏がバブルにとどめを刺した、という長い伏線に、緻密な計算を感じて「やっぱあなどれん!TV’sHIGH」って思いました。
省電力モードにも参った!!「そー来るかっ!」っていうワクワク感がムクムク(なんじゃそりゃ(笑))。
1/20の画面から顔を近づけてくる木村くんは、魚眼レンズからのぞいているようにちょっと半魚ちっくで可愛かったし(*^_^*)
でも、それと同じくらい困った!!
このOn−Air、折りしもレポを担当することになって2、3書き始めていた頃で、省電力モードのおかげで全く見ることのできない次回予告フリップに、「読めるもんなら読んでみな、ぷんっ!」と挑戦状をたたきつけられた気分になって妙に哀しかったのを、今でも思い出します。
私の部屋の21型テレビじゃどうしたって読めず・・・ヨヨヨ(TT)
どなたかチャレンジされて木村拓哉の挑戦に打ち勝った暇人さん(爆)、是非ともお知らせ下さいまし〜。

 


☆ 前回のあらまし presented by.謎のイタリア人女性 ☆
(画面上は前回のダイジェスト)

  • 長イト評判悪イノデ、短クアラマシデス。バーカッ!
    青島サンガ「ドラマ作ろう」ト言イ出シマシタ。
    ホンデモッテ、オ人形ヲ水デ戻スト・・・本物ノ女優サ〜ン。
    ソシテ・・・馬鹿ダケド本物ノ脚本家サ〜ン。
    他、ウゾウムゾウ集マッテ、ホントニドラマ作ルコトニナッタノデス。
    ドウダ、短イデショ!?バーカッ!

前回から引き続きなので、拓哉の部屋はやたらと人口密度が高い。
(視聴者側からの視点で見て)拓哉の左隣りに脚本家・宮藤、さらに隣りに青島氏。
右隣りが女優・石田ひかり。
その4人を中心に、前には、かろうじて顔を出すノッチと木村Y。
後ろには、立ったまま両手をひざの上に乗せて顔を突き出してもやや小さめの上野倉と淳。
こんなギュウギュウでも、拓哉は期待感を含んだ笑顔で話し出す。

拓哉「TVの前の皆さん、お待たせしました。TV’sハーイ!初ドラマのスタートでーすっ!!」

この声をきっかけにしてスキャナーに紙が通されると、グルグル回る渦巻き画面になる。
 

 
夜の東京湾、レインボーブリッジや高層ビルが静かに映し出される中、画面にタイトルと出演者クレジットが浮かぶ。

「夜曲 Dramatic TV’s HIGH」

  • 砦 拓也  木村 拓哉
  • 岩田 鳴海  石田 ひかり
  • 大阪 太郎  木村 祐一
  • 生瀬 勝久  上野倉 三郎
  • YOU  ノッチ
  • 松本 レイカ  上野倉 サエ
  • 砦 義助  木村 拓哉
  • 砦 アヤノ  木村 拓哉
  • ジョン・スペンサー  木村 拓哉
  • 木村 拓哉  村上 淳
  • 東京都知事  青島 幸男

三日月の夜、「1996年冬」の文字が浮かび、砦のモノローグから。

砦(モノローグ)「今から5年前、月灯りに浮かぶ彼女に、僕はキスをした。」

三日月がどんどん上に小さくなって、やがて映し出される砦と鳴海の・・・指。
砦は拓哉の親指で、鳴海はひかりの人差し指。指の先から第1関節の辺りまでを使って、しっかり顔が描かれている。
2人はとある公園(模型)のベンチを挟んで左右の端に分かれて立っていた(・・・という雰囲気の指)。

(モノローグ)「温かいはずのキスはなぜか冷たかった。」

鳴海が「ねえ」と語りかけたことで、2人の距離が少し縮まる。

「おれ・・・なんで泣いてんだろ・・・」
鳴海「泣かないでよ。・・・嫌いで別れるわけじゃないんだから。」
「・・・だから、涙が、出るのかも・・・。ごめん。」
頭を下げる。鳴海、1歩近づいて。
鳴海「別れる時くらい泣くのやめようよ。」
「・・・そうだな。」
鳴海「・・・それじゃ・・・。」

無言でうなずく砦。そして、背中を向けて別々の道を歩き出す2人。
冒頭と同じくらいの距離感に戻ったところで、砦がふと思い立ったように振り向き「鳴海!」と叫んだ。
砦の声に立ち止まり、「砦くん!?」と言いながら鳴海も振り向いた。
お互い抑え切れない想いに押されるように駆け寄り、抱き合う2人。
砦はもう1度鳴海の名前を叫び、激しくキス。そして力にまかせて鳴海を押し倒す。
やがて鳴海を呼ぶ声に合わせて腰を振る砦。数回繰り返した後、「あっ!」と声をあげ、身体を突っ張らせた。
「くく・・・あーぁぁ・・・はぁぁぁ・・・」
安堵のため息をもらしてから固唾を飲むくらいのあいだ静止していた身体は、突然ふんっ!と最後のひと起きを見せた。
 

 
拓哉は眉間にしわを寄せ首をかしげていた。木村Yはちょっと楽しげだけど、ひかりとノッチは呆れ顔。

拓哉「なんで指なんだよ。」
ひかり「誰がやってるのか、わからないじゃないのよー。」
宮藤「いやいやいや、あんたらがやってんですよ。」
「ほら」と言いながら宮藤はTV局キッドのつまみを引く。
 

 
先ほどのドラマに戻る。
今度は指を上にかかげてうつむく砦と鳴海で、冒頭から駆け寄って抱き合う前までのシーンを再生。
 

 
拓哉「・・・だったらそっち流しゃーいーじゃんよー。」
宮藤「だめすかー。いや、面白いと思ったんだけどな〜。」
拓哉「・・・っとに(怒)」

ここでタイトルカードが画面を覆う。と、同時に流れる音楽。
 

 
とある喫茶店、「2001年春」の文字が浮かんだ後、生瀬と砦がその店に入ってきた。

☆ ちょっとひといき 〜 ”砦拓也”な木村拓哉 その1 ☆
  • グレーのスーツ、白いYシャツにネクタイ。
    そんな風にぱりっ!とキメてても、変わらないのがリーゼント(まぁ、最初の頃よりはトサカが小さくなってるけど・・・)

生瀬「今日な、君に紹介したい人がいるんだ。」
「え?誰ですか?」
生瀬「紹介するよ。僕のフィアンセ、ひかり。」

座っていたひかり、その場に立って砦に笑顔を向けて「はじめまして」と挨拶する。
砦はひかりを見つめ戸惑いの表情を浮かべながら、ひかりの向かい側に座る。

生瀬「どうしたの?」
「いえ、別に。」

煙草を求めてカウンターの方へ行く生瀬。砦の見つめる視線に気づき、ちょっと微笑んで「何か?」と尋ねるひかり。
砦は何でもない、と目で答え、そのまま視線を上に向けた。

(モノローグ)「5年前、僕と彼女は愛し合っていた・・・。」

いつのまにかまた見つめている砦の視線に、ひかりはちょっと不安げな表情を見せた・・・。
 

 
ここで拓哉の部屋へ。今度はみんな引き込まれるように画面に近づいている。

拓哉青島上野倉ノッチ「おぉーー」
拓哉「すげっ、ドラマっぽ〜い。」

こんな風に感心して気を抜くと、カメラを奪おうとする人が1人・・・。

木村Y「ではここで衝撃映像を・・・」
拓哉「いかねーよ!いかねーよ。」

そう、今日ばかりはドラマの続きが気になります。脚本家・宮藤、頑張って続きを書いてます。

拓哉「この先2人はどうなるか。」
上野倉「いや、三角関係なっちゃったからね〜」
「んー、三角が四角になって、最終的にまんまるくなっちゃってね〜。」
ノッチ「まんまるってことは・・・やだ!フリーセックス!?
木村Y「というわけで、今夜の『TV’s HIGH』はフリーセックスの雨を・・・」
木村Yのこの先の発言は、ノッチを中心とした全員が騒ぎ出したことでさえぎられる。
拓哉「さわぐな!今の日本、そんな自由じゃねーだろ!?(宮藤をせき立てて)で、どうなんの?早く。」
宮藤「実はですね、この後2人は再会するんですよ。ひかりが拓也を呼び出して、ですね。」
拓哉「それ、キュー!」
木村Y「入れます。ぴーー。」
木村Yは、新しい紙をスキャナーに入れレバーを回す。グルグル回る渦巻き画面。
 

 
先ほどの喫茶店。以前、拓也が座った席で1人待つひかり。「2日後」の文字が浮かんで消えたところに現れる拓也。

ひかり「あ、わんばんこ。」
拓也「(向かい側に座りながら)わんばんこ。」
ひかり「ごめんなさい、急に呼び出したりして・・・おま。」
拓也「こっちこそ、待たしちゃって・・・おま。」
ひかり「時間ええか?ええのんか?」
拓也「そっちこそ。乳頭の色は?」
ひかり、笑顔で「うん。」と答える。砦も満足げに「うん。」とうなづく。
 

 
拓哉の部屋では憮然とする拓哉とひかり。宮藤と上野倉の眉間にもしわが寄る。そんな中1人だけ淳が大爆笑。

拓哉「なんじゃ、こりゃ!?(怒)・・・ちょっと木村さん、これ、何かしたでしょ!?」
手を伸ばして、さっきスキャナーに通した紙を取る。
拓哉「ちょっと勘弁してくださいよ!なんすか、”鶴光風”って!!」
画面いっぱいに映し出された紙、拓哉が手にした紙の裏にはデカデカと”鶴光風”の文字が書かれていた。

やっぱり普段のとっちらかった雰囲気に流されつつある中、ひかりが「私、帰りた〜い。」と一言。
必死で引き止める拓哉。それを助けるかのように宮藤は次のドラマ構想を口にする。

宮藤「このあと、このあと!2人はなんと、主人公・拓也の部屋で一夜をともにするんですよ。」

沸きあがる拓哉の部屋。新しい紙は木村Yの手ですぐさまスキャナーへ通される。グルグル回る渦巻き画面。
 

 
全面に拓也の寝顔。朝らしく鳥のさえずりが聞こえてくる。目覚めてすぐカメラ目線を送る拓也。
そして、ひかりの寝顔。少しおいてひかりも目覚めた。

拓也「気がついた?」
ひかり「ここはどこ?」
拓也「僕の部屋さ。夕べ君は気を失って倒れたんだ。」
ひかり「どうして私は床に寝ているの?」

言葉を発するたびに交互に映されていた2人のアップから部屋全体が映されると、拓也は1人ベッドで、光りはその下の床でクッションを枕に寝ていた。

☆ ちょっとひといき 〜 ”砦拓也”な木村拓哉 その2 ☆

  • 紺・緑・白のチェック柄パジャマ。
    襟、ボタンをはめて重なる部分、袖口が紺一色のアクセントになっている上着の裾を、しっかりズボンの中に入れている。

拓也は顔を上げて、ひかりの問いに「だって・・・僕ん家だから。」と答えた。
起きあがったひかりは拓也に「ありがとう。・・・私、嬉しい」と言葉をかけ、起きてきた拓也と向かい合う。
そしてふと気づいたように窓の外を見る。

ひかり「ねぇ、あの雲、ドラえもんに似てない?」
拓也「ホントだ。(窓に手をかける)・・・君に言われるまで気づかなかったよ。ありがとう。」
ひかり「どういたしまして。」
 

 
ドラマでの笑顔のひかりを打ち消すかのように、拓哉の部屋のひかりは無表情だった。
ひかりの顔色を伺いながら目線を泳がす拓哉。

拓哉「どぉ?石田さん。」
ひかり「私はもっとスゴイことを考えていました。」
拓哉、ちょっと驚く。
拓哉「え!?・・・た、例えば・・・」
この先はひかりにだけ耳打ちする。
ひかり「・・・もっとすごいことです。」
拓哉「えーーーっ!!」
拓哉、嬉さ交じりの笑顔でさらに驚く。
上野倉「え、今、なに聞いたの?」
今度は上野倉に、さっきひかりに話したであろう内容を耳打ちする。
上野倉「・・・うそっ!(驚)」
拓哉「ホント。で、でも違うって。」
上野倉も嬉々爛々とした顔になって、「じゃ・・・」と拓哉に耳打ち。
拓哉「・・・ぃやっ!それはないでしょう。それ言ったら、(レンタルビデオ屋の)お、奥のコーナーになっちゃうもん。」
聞きたくてしょうがない上野倉は、耐え切れず拓哉を押しのけ、直接ひかりに耳打ちして聞いてみた。
ひかり「・・・もっとすごいことです。」
拓哉上野倉「ええーーーーーっ!!」

そんな本人たちだけが楽しい耳打ちまじりのトークが展開する中で、淳に不穏な動きが・・・。
拓哉の「何やってんの?」の問いを聞き流して、「くわーっ!」と叫びながら何やら書いていた紙を渡す。
受け取った木村Yはすぐさまスキャナーに通す。グルグル回る渦巻き画面。
 

 
拓也の部屋で倒れているひかり。今度は拓也も白目をむいて倒れている。
そこへ入り込む淳、ノッチ、木村Y。3人とも黒い帽子にトレンチコートというダンディーな井出達。

「遅かったか・・・」
ノッチ「人の命なんて、あっけないものね。」
木村Y「これで2人の秘密は闇に葬り去られたという訳か・・・。」
「天国に昇って聞いてみるか。」
木村Y「ふっ・・・それにしてもひどい死に顔だな。」
白目をむいていたはずの拓也、カメラ目線でラブリーな笑顔をこぼす。
ノッチ「苦しんだんでしょうね。」
「さっ、我々はオトコの天国へでも行くか。」
木村Y「淳のおごりでな。」
「よーし。」
3人で顔を見合わせて笑い、思いっきりジャンプ!!と、そこでストップモーション。
ノッチ「アタシも連れてって〜!」
木村Y「見るだけだぞ。」

ストップモーションのまま「つづく」の文字が浮かぶ。
 

 
拓哉の部屋では、今までにないくらい一同呆然!
止まった空気はサエ(マチコじゃなかった!?)の「で〜きた!」という声で動き始める。
ホイホイとリズミカルに、サエからもらった紙をスキャナーにかけるのは、いつのまにかスキャナー係に定着した木村Y。
拓哉が「ちょ、ちょっと!」と止めるのもむなしく、グルグル回る渦巻き画面に。
 

 
夕暮れに染まる拓也の部屋。
部屋の真ん中で、サエが「きゃぁ!」と叫んで耳をふさぎながらしゃがんだ。
傍らには眠らされているかのように横たわるひかり。
拓也は・・・マグマ大使になっていた。パジャマ姿で頭にマグマ大使のズラを乗せ、高笑いしながらロボットダンスでサエに近づく。

拓也「わーはっはっはっ。私は悪い大人だ。これから悪い人をどんどんどんどんドブに捨ててやる。」
サエ「きゃぁ!!」
上野倉「そこまでだ!」
飛び込んで来た上野倉はコアラ姿でサエをつかんだ。
上野倉「頼むからウチの娘をドブに落とさないでくれ!」
拓也「わかりました。」
 

 
拓哉「なんだ、こりゃ?お父さんが何だって??」
上野倉「お父さんはお父さんだよ、なぁ、サエ。」
サエ「(冷ややかに)つじつま合わせようとするから月並みなものしか作れないんだわ。」
拓哉「なんだ、ぉめー。」

拓哉がすごんだところで、フリップで画面をふさぐ。

【次週予告 悪のり、猿知恵、大歓迎。 破綻した物語の行く末は。 恐怖の修正液と一粒の涙が語るの巻なのだ!】

☆ ちょ〜御勝手感想 from.レポ担 ☆

わ〜いっ、ワケわかんないぞぉ!!でも、めちゃめちゃ楽しい(笑)
木村くんのいろんな姿が見れてすっごく面白いんです(^0^)
ズボンの中にしっかり上着を入れてるパジャマ姿の木村くんすらも、「ださっ!」と思うと同時に可愛く見えてしまう(←大丈夫か!?>自分)
そのパジャマ姿でマグマ大使のズラをかぶってるのが、変に笑えたりもして。くくく・・・(^∞^)
石田ひかり嬢との密着度は、相変わらず羨まし過ぎ〜っ!!
これだけ人数多くなってるのに脇キャラもブレることなく出て来てるのはGooですわ〜。
とりわけ、エロエロ全開のノッチと淡々としているサエちゃん(マチコだったはずなのに・・・)、気に入ってます!
木村の祐さん、”鶴光風”に仕立て上げたその手腕(?)、おみそれしました(爆笑)

 


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