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epo7

ラブ・ジェネレーション
** レポート **


第7話
「幸せの次に来る事」


Reported By No.500 なっとうキムチ


 

荘一郎の部屋にいたさなえの所に、ある女から電話が掛かって来た。

 「かわいそうね、あなた。ずっとあの人の帰りを待ってるの・・・。あの人は夕べ、私と一緒にいたのよ、あなたにはきっと、ずっと嘘をついてるんでしょうね。あの人はそういう人なの、自分を守る事に必死で。そうなると他の人間の事なんか目に入らなくなっちゃうのよ。そんな人とでもいいんなら、結婚すればいいわ・・・」
と、その女は一方的に言うだけ言って電話を切った。
さなえはショックを受けて泣き出す。
そこへ丁度哲平が、社員旅行の土産を持ってやって来た。
さなえの泣いている所を見た哲平は、「何かあったのか」と聞くが、「帰って!」とドアを閉められ仕方なく帰るのであった。

哲平が家に着いて暫くすると、トントントンとドアをノックする音。
ドアを開けると、いきなりパシャッとカメラのフラッシュが光り、写真を撮る理子が立っていた。
 「ぅわっ、おまえ、っざけんなよ〜」と驚く哲平。
 「フィルム3枚残ってたから、撮りきっちゃおうかなと思って・・・と言うのは口実で、ちょ〜っと会いに来てみました。」と嬉しそうに理子は言った。
そして「一緒に撮ろうよ〜、はいチ−ズ」と言って、二人でまず一枚。
 「今度は哲平一人でワンショット行きます」と言って理子はカメラを向けるが、レンズ越しに見る哲平の様子が、どうもおかしい。
 「あれ、どうしたの?顔が暗いよ。今日熱愛宣言したばっかとは思えな〜い!何かあった?!」と、理子は哲平の顔を覗き込む。
 「いや、別に何にもないよ」と哲平。
 「ほんとに?ほんとに、ほんとに、ほんとに何でもない?」と理子はしつこく聞く。
 「早く!」と哲平が言って、理子は写真を撮るが、やはりその表情は暗かった・・・。

次の日、オフィスでは、社員旅行の写真をみんなで回し見ている。
そこに、課長から「おい、片桐」と呼ばれ、哲平は課長のいる別室へ向かった。課長からの話は、新作ブランドのコンペを哲平に任せたいという事だった。課長は、汚名挽回しろと哲平を励ました。

その夜、哲平の部屋で、哲平は今度のコンペの資料作りでワ−プロを打っていて、そばにいた理子は、哲平宛ての郵便物を一つずつ見ていて、その中から同窓会の招待状を見つける。
が、しかし哲平は、「そんな余裕ねぇもん、今回のコンペ乗り切るまでは」と言って諦めてる様子。
仕事に一生懸命な哲平を見て、「あたしさ、何でもするから、手伝える事あったら言ってよ!」と理子が言うと、「そういう事言うなよ〜、明日雪が降っちゃうじゃねぇか」と笑いながら言う哲平。
そこへ、突然さなえがやって来た。
理子が「あの後、(荘一郎と)ちゃんと仲直りしました?」とさなえに聞くと、「うん」と答えるさなえ。続けてさなえは哲平に向かって「夕べの事なら気にしないで。荘一郎さんとつまらない事でけんかしちゃって、結婚式の引出物何しようかって」と嘘を言った。
 「それで泣いてたの?」と哲平がさなえに聞くと、そんな事があったのを知らない理子は、
 「夕べさなえちゃん、泣いてたの?」と哲平に向かって聞いた。
 「でも仲直りしたから。気にしてるといけないなと思ってちょっと寄っただけ。じゃ帰るね」と言って、さなえは椅子から立ち上がった。
 「折角だから、コ−ヒ−でも」と引き止めたが、「ほんとにいいの」と言ってさなえは帰って行った。
その後で「昨日さなえちゃんが泣いてたって、どうして言ってくれなかったの?」と理子が哲平に聞くと、「あいつさ、俺に泣き顔見られた時、しまったって顔したんだ。俺に知られたくない事は、おまえにも知られたくないのかなと思って」と哲平は答えた。
 「哲平って、さなえちゃんの気持ちが、すっごくよくわかるんだね」と理子はさびしそうに言った。

次の日、哲平は会議室にて、クリエイティブのメンバ−と共にコンペの打ち合わせを始めた。
 「今回の企画を担当する事になりました、片桐です。よろしくお願いします」と挨拶に続いて話し始めると、メンバ−の一人に
 「今回、お手柔らかにお願いします。あんた、前にもコンペ一つ潰してるんでしょう?鼻っ柱強くてねぇ。言いたい事言うもんだから、みんなあんたと組むの嫌がってるんだよねぇ」と水を差されるが、
 「俺は、いいものはいい、悪いものは悪いってはっきり言いますから。自分の尺度を信じられなくなったら、他に何信じればいいんですかね。」と哲平は強気の発言をする。それに続けて、
 「前回のコンぺでは俺、クリエイティブのみなさんに逃げられたんですけども、今回は誰一人逃がすつもりありませんので、その覚悟で付き合って下さい。今回のコンペ、出るからには勝ちます。よろしく!」と堂々宣言をした。

みんなが帰っても残業をしている哲平に、理子がコ−ヒ−を入れて渡した後、
 「たまには、ウチに来ない?残業終ったらおいでよ。肩たたいてマッサ−ジしてあげちゃう。それとも違うマッサ−ジがいい?」と理子が言うと、哲平は理子にキスする素振りをしながら、理子のおでこをポンとたたきながら「馬鹿言ってんじゃねぇよ、ほんとにやらせるぞ」と哲平はつぶやくように言った。

その頃荘一郎の部屋では、さなえと荘一郎が深刻な表情で向かい合っていた。
荘一郎のほうから話し出し、また嘘をつき続けようとしたが、そこへさなえが口をはさんだ。
 「あの次の日、私電話もらったのよ、白石さんて女の人から。荘一郎さんと一緒にいたって」とさなえが言うと、荘一郎はうつむいてしまった。その様子を見てさなえは、「やっぱりほんとなんだ」と言った。続けて「私ね、まだ信じられないの。荘一郎さんが、他の女の人とどうにかなってたなんて」何だか、訳わからなくなっちゃって・・・。私、どうしたらいいのかな」と言いながら、涙ぐみ始める。

そして、理子の部屋では、理子と哲平が「やっぱさぁ冬は、こたつでおでん。これが最高だねぇ」と言いながら、おでんをつついていた。
理子に向かって哲平が、「どうでもいいけど、部屋ん中でどてら着るのやめろよ、お前」と言うと、
理子は「いいじゃん、これあったかいんだよぉ。着てみ、やめらんなくなるから」と言って脱ごうとすると「いいよ、そんなデッカイの。大体そんなの二人羽織用だっつ−の」と何気に言った哲平の言葉に、「いいかもしんない、忘年会の出し物に」と、理子は二人羽織をやろうと言い出す。
そこでドアをコンコンとノックする音。二人は二人羽織をしながらふざけていて、その音に気付かない。
気がつくとドアが開いていて、そこには理子の父親が立っていた。
哲平は「どなたですか?」と聞かれて、「誰?」と理子に聞く。
理子が「ウチのお父さん」と言うと、哲平は驚き、慌てて二人は姿勢を正して、
 「あの、片桐哲平です。娘さんとは会社の同じ課で、お世話になってます」と挨拶をした。
 「ごめん、帰って」と理子に言われて、理子の部屋を後にする哲平だった。
哲平が帰った後、理子の父親は、怖い顔で理子の前に座っている。
 「いつ電話しても家にいないから、心配になって来た」と父親は言った。
 「母さんが待ってるから帰って来い」と言われて、「好きな人と一緒にいたいから、帰らない」と、理子はキッパリとした目で言った。

ある休日に、哲平と理子はデ−トをしていた。
 「あの後、お父さん怒ってなかった?」と心配して理子に聞くと、
 「怒ってたよ、怒ってた!今度会ったらケリ入れてやるって言ってたよ」と理子。
 「マジで?」という哲平に「股間にね」と冗談をとばす理子。
街を歩いていると、店のウインドウ越しに見えた大きなクリスマスツリ−。
立ち止まって見ていてふと振り返ると、荘一郎と見知らぬ女が車に乗り込んで何処かへ行くのを見た。

荘一郎は奈美と二人で埠頭に立っている。
荘一郎「君とはもう会えない。今日が最後だ」
奈 美「婚約者に私の事がバレて、もう怖いものが無くなったから?
   でも仕事を失うのはもっと怖い筈よ。取り調べの時、
   検事さんに乱暴されたって、訴えてあげましょうか」
荘一郎「そうしたければ、そうしろよ。俺は何を失なってもいい、
   彼女を選ぶ。君を捨てる。それが俺の結論だ」
奈 美「何を失ってもいいなんて、昔の私には言ってくれなかった
   じゃない。嫌だ、絶対に別れない。昔は、誰にも負けない位
   あなたの事愛してたの。だから苦しんだの。
   だからあなたの事傷つけたかったの。
   ねぇ、もっと苦しみなさいよ。もっともっと苦しみなさいよ。」
と、奈美は泣きながら荘一郎の体を揺さ振った。そして奈美は、バッグの中から口紅を出し、荘一郎のシャツの胸に“さようなら”と書き、「さようなら」と言い残して去って行った。

喫茶店でお茶を飲んでいる哲平と理子。
哲平は、さっきの荘一郎の姿を見てから気になって、ボ−っとしている。
哲平は突然立ち上がり「ごめん、先帰ってて。やっぱ兄貴んとこ行って来る」と言って、先に店を出て行ってしまう。

哲平が荘一郎の部屋を訪ねると、中から笑い声が聞こえている。
荘一郎が出て来て、「誰か来てるの?」と哲平が聞くと、
 「今仲人さんが来てて、式の日取いつにしようかって」と答えた荘一郎の後ろには、その仲人さんの相手をしているさなえの後ろ姿が見えた。
荘一郎に「おまえ用事、何?」と聞かれ哲平は、「来週の火曜日同窓会があるの、水原知ってるかなと思って。伝えといて」と言って帰って行った。

喫茶店で一人取り残された理子は、別の店でエリカと食事をしている。
理子から話の経緯を聞いて
エリカ「ふ〜ん、あのお兄さんが女の人とねぇ・・・。でもさ、
   それがさなえちゃんに知れたら、ちょっと怖いよね」
理 子「どういう事?」
エリカ「だってさぁ、お兄さんと彼女がこじれたらよ、哲平君に
   ふらふら〜って来ちゃうんじゃないかなって」
理 子「そんな事ないよ、あの二人はもう終ってるんだもん。」
エリカ「そ〜かなぁ?!男と女ってね、
   そんな単純なもんじゃないのよ」
理 子「だいじょうぶなの!あいつは、あたし一筋なんだもん」
エリカ「ま、理子が心配してないんならいいんだけど」
理 子「哲平はさ、優しい奴だからさ、他の人のいろんな事とか
   気になっちゃったり心配したりするんだよ」

仲人さんが帰った後、さなえは後片付けを終えてテ−ブルを拭いている。
荘一郎はさなえに「今日はすまなかった彼女とは、もう会わない。さなえと一からやり直したい」と言うが、さなえは「私は、荘一郎さんを許そうと思った。でもできないの。私だってやり直したい。やり直そう、頑張ろうって、思えば思うほど辛くなるの」と言って部屋を出て行った。

哲平の部屋で理子は、この間この部屋で撮った写真を見ていた。最後に撮った哲平の表情が気になる。
そこへ哲平が帰って来て、「宗ちゃんの方どうだった?」と理子が哲平に聞くと、「仲人さんが来てて三人でワイワイやってた」と哲平が話した。
 「そっかぁ、よかった〜。もう心配掛けて・・・」と、理子はホッとした。
哲平は「人の心配より、俺自分の心配しなきゃ」と会議の準備の為に、ワ−プロを開けて仕事を始めた。
そして理子に「俺たぶん徹夜になると思うから、いいよ先寝てて」と言う。
 「うん、頑張って」と言って、理子はベッドに入るが、哲平の事が気になって仕方がない理子は、じっと哲平を見つめている。
 「お前、あんま見ないでくれる?この辺かゆくなるからさ」と哲平に言われるが、
 「いいじゃん、減るもんじゃないし」と言ってから、小さな声で「幸せだなぁって思っただけだよ」とそっとつぶやいた。

次の日オフィスで、哲平は「どうだ片桐、うまく行ってるか?また会議会議ががたついてるみたいだが大丈夫なのか?」と課長に聞かれ、「はい、大丈夫です」と答えると、
 「今度同じ様な失敗をすると、お前の社内的立場が相当きつくなるぞ。わかってるな、頑張れ」と課長に言われた。
 「ほんとに大丈夫なの?」と理子に聞かれ、「余計な心配しなくていいの!俺は俺のやり方で、ちゃんとこれ乗り切って見せますから」と哲平は言った。
 「わかった、じゃもう心配しないよ。先帰るね」と理子はオフィスを出ようとしたが、振り返り理子は、
 「ねぇ、そういやさ、今日同窓会だったんじゃないの?」と哲平に言うと、
 「そんなの出てるヒマないでしょう」と哲平は答えた。
 「だよね」と言うと、何故か安心した様な表情で理子は帰って行くのだった。哲平以外誰もいなくなったオフィス、哲平の携帯に電話が掛かり、出るとさなえからで、
 「今日、哲ちゃん同窓会行く?」と聞かれ、「う〜ん」と考えて「なんで?」と聞き返すと、
 「ううん、なんでもない。ごめんね、仕事中だったんでしょ。じゃあね」と一方的に電話は切れた。

同窓会に行くつもりはなかった哲平だが、さなえの電話が気になって、同窓会の会場へ行ってみた。
店の中を覗くとさなえの姿は見当たらなくて、帰ろうとした哲平の後ろにさなえが立っていた。

その頃理子は、二人でデ−トをしてる時に見つけて気になっていた大きなクリスマスツリ−を買って、一人で必死に運んで行く。

集まった仲間のひとりが、「実は俺、ガキが生まれたんだよ」と子供の写真をみんなに配っていた。
 「他にも結婚してる人っているの?」と誰かが聞いて、「後若干一名、決まり掛けてる人が居るじゃない!」と言って、さなえに話を振ると、さなえは気まずくなる。
 「指輪見せちゃいなよ!」と冷やかされ、思わずさなえは指輪をはずした左手をみんなに見せた。
 「あれ?だめじゃん、はずしてちゃぁ」と言われると、さなえは下を向いてしまった。そんなさなえをかばう為に、哲平は急にお腹が痛みだしたふりをしながら、
 「わりぃ、先帰るわ、水原ちょっと付き合ってくれる?」とさなえを連れ出す。
 「哲ちゃん、大丈夫?」と心配してさなえが聞くと、「兄貴となんかあった?」とさなえに聞く。嘘である事を知ってさなえは「ありがとう」と哲平に言う。
 「哲ちゃんに助けてもらってばっかりだね。でも、もう頼んない様にするから」
 「なんで?昔付き合ってたからとか言うんでしょう、ま、確かに俺は水原の事を引きずってたかもしんない。俺いろんな奴と付き合って来たけどさぁ、一番だったからね」と言いながら、煙草に火をつける。さなえが困った顔をしていると、
 「でも、相手兄貴じゃな。俺が折角諦めたんだから、幸せになってもらわないと困るんだよね。だから、言って楽になる事があるんだったら、楽になっちゃいなよ」と言っても、何も言わないさなえの顔を「どうした、水原」と覗き込むと、さなえは目にいっぱい涙を浮かべていた。
そして、我慢しきれなくなったさなえは、「哲ちゃん」と泣きながら哲平に抱き着いてしまう。
哲平は、動揺している様だ。

その頃理子は、あの大きなクリスマスツリ−を運んで、ようやく哲平のアパ−トの下までたどり着いた。

理子が部屋に入ると、ちょうど電話がかかり留守電に切り替わった所で、
 「お〜い、水原と二人で何処行っちゃったんだよ〜。帰って来ないなら2次会行っちゃうからね後、同窓会の会費、後で払ってよ」と、吉本からのメッセ−ジ。
それを聞いた理子は、また不安になる。

哲平とさなえが二人で歩いている。
 「私、もう一度やり直してみる。哲ちゃんに話したら、なんだかスッキリしちゃった」と言った。
 「あそう、じゃよかった」と哲平。
そして二人は別れた。

一人でクリスマスツリ−を完成させた理子は、部屋の灯りを消して、ツリ−の灯りが灯る中でベッドの上に座り、じっと哲平の帰りをを待っていた。
やがて哲平が帰って来て、部屋の灯りを点けようとすると、「点けないで」と理子は言った。
 「こうやって、暗い中で見てるほうが綺麗でしょう」と理子。
 「ちょっと気が早いんじゃないの?!」と哲平が言うと、
 「そんな事ないよ、ヨ−ロッパとかだと、1ヶ月位前から飾り付けるのが普通なんだって。それにさ、楽しい事は長〜く味わいたいじゃん。あたしと哲平が一緒に過ごす初めてのクリスマスなんだよ」と、理子はちょっと寂し気に言った。
それから理子の横に座る哲平、やがて理子の後ろにまわって、理子を後ろから抱き寄せる。
とその時、哲平のワイシャツの胸の部分に口紅が付いているのを理子は見つけてしまった。
 「あ、今日ごめんな、帰り遅くなって。昨日作ったフロッピ−が無くなっちゃって、どこ行ったかわかんなくて、おんなじ文書出すのに、すっげぇ時間かかっちゃったよ」と哲平は理子に嘘をついてしまった。
理子は哲平の嘘を知っていて、急に立ち上がる。
 「どうしたの?」と哲平が聞くと、「あたし、今日やっぱウチに帰るわ、たまにはウチに居ないと、また実家から電話掛かって来たら心配するから」という理子。
 「だいたいこんな時間に、電車なんかねぇだろ」と哲平が言うと、
 「タクシ−で帰る。タクシ−が無かったら歩いて帰る」と言って、理子は部屋を出て行った。

理子の行動を不思議に思いながら、哲平が部屋の灯りを着けて留守電のボタンを押すと、吉本からのメッセ−ジ。
それを聞いて哲平はようやく、理子が部屋を出て行った理由に気が付いて、急いで理子の後を追う。
理子は陸橋の上で、“うそ”を、泣きながら大きな声で歌っていた。
 「お前に嘘つくつもりは無かったんだ」と哲平。
哲平の言い訳に耳を貸さず、歌い続ける理子に哲平は「人の話聞けよ!」と言うと、
 「聞きたくない!聞きたいのは、哲平があたしの事好きかどうかって事だけ」と理子。
 「お前が好きだよ!」何度も何度もその言葉を哲平に言わせる理子。
哲平は、何度も何度も「好きだ」と言いながら理子に近付き、理子を抱き寄せた。
 「今の嘘じゃないよね?」と哲平に聞く。
 「あの部屋で哲平を待ってる間、ずっとあたし怖かったんだよ。折角一緒に居るのにさぁ、こうしてると、こんなにあったかいのに、なんだか哲平、ちょっとずつ離れて行っちゃうみたいな気がしたの。
あたし幸せなんだよ、哲平がねそばに居るだけで。これ以上無いっと思う位幸せなの。だから不安なの。哲平居なくなったらさ、あたしの周りの空気薄くなっちゃって、息出来なくなっちゃうよ、きっと。
何処にも行かないでね、哲平。もう何処へも行っちゃやだよ。」と、泣きながら言う理子。
胸に付いた口紅にそっと自分の唇を付けて、「付いちゃった」と哲平に言った。
哲平はずっと黙ったまま理子を抱き締めている。
そして唇を重ねる二人だった・・・。

 


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